小路(こみち)のブログ

趣味の絵やその他日々感じたことを綴っています

日常の風景

小さな店

近所に小さな店が出来た 住宅地の一角に 塀や庭先の造作をしているのを 通るたびに見ていたら ある日 「手作りのケーキと珈琲の店」 と 小さな黒板が出た 住まいがそのまま カフェになった そこの主婦がパンやサンドイッチも作っているらしい 外のテーブルで お茶も飲めるよ…

バス停で おばさんの2~3人連れがお喋りしている 或る 集合住宅の同じ階段の上と下に 猫好きと猫嫌いが住んでいて 猫嫌いが世話役の当番になると 猫好きの家へ連絡に行きたがらない その上 階段周りに猫よけスプレーを シュッ シュッと撒くのが日課になっている由 そ…

近頃聴力が落ちたと感じるのは 寝ていて 蚊の羽音が聞こえにくくなった事 体の何処かが チクッとしてから アッ 刺されたとわかる ぶ~んという羽音に眠れないのがいいか 刺されて 悔しがる方がいいか どちらもいやだ 蚊取り線香をたくのが一番だが 夏の間 家中が …

片付け

台所の戸棚を整理しようと 中身を全部だす 新聞紙に包んだ大皿 小鉢 すり鉢 などなど出てくる 径 20㌢ものすり鉢を 今後使う事があるだろうか 植木鉢になるかも と思いながら 包んだ新聞紙をみる 2005年の日付 記事の写真の市村正親 浅茅陽子の顔が若い つい…

菩提樹の花

バスで 近所の人と一緒になった 菩提樹の花の香りをかぎに行くという 花が今 咲きはじめたとか 釈迦入滅のとき散り敷いた花とは どんな花だったのだろう 何かの本で 沙羅双樹の花の写真をみた 椿か 茶の花に似た白い花が 苔の上に 花びらを崩さずに落ちていた…

美容室

ヘアーサロンの先生が骨折して 3ヶ月ほど店を休業された 体調が戻って 店を再開されたのだが ぱったり客足が落ちたという 馴染みの客であっても 休業の間に他の店へ行きつけると どんな店でも その店なりの良さがあり 客がそれを心地良いとおもえば そのまま居つい…

道路

市の中心部へ行くのに バスを利用しているが 間に何ヶ所か バスの離合に不便なところがある ほんの2~30メートルの距離なのだが バス2台が重なると どちらかが田んぼか畑に落ちる道幅なのだ そこで 向こうにバスの姿が見えると どちらかが 片方のバスの通り過ぎるのを…

毛玉

よく着る好きな服にかぎって 毛玉が出来易い 袖口 肘 バッグの当るところ など 摩擦のおこる場所にできるので仕方がない あるテレビドラマで 貧乏を表現するのに 俳優に毛玉のいっぱい付いたセーターを着せていた それを見て以来 なおさら毛玉に気をつけるようになっ…

ゴミ出し

倉庫があふれてきたので 整理しようと 生協でノコギリを買った 絨毯の古いのを持て余していた 細かくしてゴミに出せる 何でも切れると書いてあったが さすがに茶碗などは切れまい 風呂の簀の子の壊れたのなど 切れそうだ 息子に切るのを頼んで 対話のきっかけを…

バス で

バスに乗り込むと 乗客の大半は高齢者の様子だ 席に座る 次の停留所で 御高齢のおばさんが 杖をついてステップを上がってきた 席を探して座る しばらくして そのおばさんが 「あ、 間違えた 次のバスに乗るんだった 」 と声を発する バスは素知らぬ顔で進む ど…

中古本

友人が 中古の文庫本を 100円で買える店を教えてくれた いつも素通りしていた店だ 客も多かった 何冊も抱えている人がいた 100円コーナーを丁寧にみて 一冊買った 新刊を買う気が失せた 買い取りもしている 今度子供たちの古いマンガを持ち込もうかと思った にほん…

運転士

バスが なかなか発車しないので気づいた 若い女性が靴先で 座席に蹴りを入れている さっきからする音は彼女のランニングシュウズの音だった 運転士が側に行って やめて座席に座るように説得する 彼女の顔は無表情で 視点がさだまらず 運転士の言葉も聞こえぬかのよう…

あじさい

プレゼントされた 新品種のダンスパーテイという 鉢植えの紫陽花を 地面に移して2年 すっかり根を下ろした。 小さいながら海老茶色の花芽が見える 頂いた時は ピンクのはなびらもうすく 可憐な風情だった 移した翌年 これが同じ花かと思うほど 変貌して 葉っぱより 分…

晴れた日

晴れた日が好きだ。 誰だったか ”雨の日が好き、雨の音を聞きながら本を読むのが好き” と言った人がいた。 半ば屈折した 半文学少女だった頃は 同感しただろうが 今は 体の方が 単純明快に 晴れた日を好む 窓を開け放して 部屋中のほこりを はたき出す。 つ…

暮の一日

正月前で混んでいる銀行の ATMに並ぶ 5~6人が操作しているのを 待つ 操作している人は みな同じ角度で首を曲げ それぞれ 首の形に個性がある 首に シップを貼っている人がいる 私と同じところだ あの人も首が回らないのだろう 葉付の蕪を買った 生き生きした葉…

広告

ファンデーションの広告を見ていて 笑いそうになった 1、 年齢肌でも 素肌感のある 軽い仕上がり とあり 年齢肌 のところに小さく ※ が付けてある 末尾に ※は 年齢を重ねた肌 と注釈があった この広告文を作った人は どんな人か知りたくなった 年齢肌 という熟語は…

洗う

見上げると 青一色の 空がひろがり 今日も晴天の一日だった この4日間で 毛布8枚 シーツ3枚洗った 干せるところは 何処にでも干している 椅子も 踏み台も 脚立も 総動員だ 干場がなくなったら カーテン レールに吊すつもり 秋分の日までには なんとか乾き切るだろう 2…

天井

他所のお宅を訪問して いちばんに感じるのは 天井を含めた 全体の空間の 雰囲気だ 中でも 天井の様子が意外に印象に残る 天井の 明るさ 暗さ 色 広がり具合が その家の記憶として残る 寝転んで何となく天井を見ていて 自分の家の天井には 注意が行き届いてい…

やっと夏の陽が戻ってきた この 一週間で ため込んでいた毛布を 洗うぞ! 一日二枚 五日で六枚 の予定 週末まで 晴天が保つよう ベランダに出て 頭上の満月に 希を託す

「 薬を定時に飲み忘れたので 大体の間隔を計って 飲みました 」 と言うと 医者は目を三角にして言った 「 日本人はこれだから困る 薬の効能が 効きやすい時間帯と 量を処方しているのに それでは 自分が医者になって 勝手に処方しているのと同じだ 飲めば良…

やもり

夕方になると 小さな守宮(やもり)が 網戸に現れるのに気付いた まだ若いのか 動きが速い 体幹4センチ シッポの長さ3センチくらい あっという間に 網戸を斜めに駆け抜けていく しばらく 姿がみえなかったので 若さのあまり動きすぎて 壁から落ちたか 事故にでもあ…

バスのなかから 街並みをながめていて気付くのは 幹線道路のところどころに 鋭角の横道が交わっていること 当然 角は三角の建物になっている そんな場合 細い方の道が旧道で 広い幹線道路は後から押し通した感が強い 分断された旧道は それでも道を越えて 細…

犬の服

友達に聞いた話 東京に所用で行ったら 出会う犬 出会う犬が みんな 洋服を着ていて ウチの犬だけが はだかだった。 と みんな ということは無いだろうが 犬の服も世間に定着したものだ 昭和30年代 生地屋や洋裁店が盛んだったころ 裁ち落としの布で作った犬…

初蝉

耳鳴りか それとも目覚ましのアラームを ONのままにしていたかと 二階へ上がってみる 特に変りはない 細めに開いていた窓を いっぱいに開けてみた 蝉の声が朝の冷気とともに 流れ込んでくる 遠くから低く 近くの木々から高く シャキ シャキ と歯切れよい音が 心地よく…

窓際に立って 近所の人の丹精の菜園を見下ろしていた トマトや胡瓜の葉が 日ごとに緑深く たくましくなっている 白かった実も 赤味をおびて つややかに光っている 畑の隅に立つ 棒っ杭の先に 小鳥が飛んで来てひと休みした スズメより大きく ヒヨドリより小さい 体を…

洗濯バサミ

ベランダの タコ足型のハンガーに 満艦飾の洗濯物が 揺れている 干した洗濯物をみるのは 気持ちのよいものだが 何となく 違和感があるのは 洗濯バサミの色が ケバケバシイ のだ 息子の部屋から あふれ出たガラクタの中に 100均の洗濯バサミが 袋のままあったのを もったいない…

蜻蛉

草刈りのすんだ 芝生の上を 蜻蛉の ひと群れが ふわり ふわり 特に急ぐふうでもなく 行きつ戻りつしている 近くの田圃から 飛んできたのだろう バスの路線の両側には 青田が広がっていた 苗の葉先は ピンと背を伸ばし 水面に梅雨晴れの空が写っているのが 景色…

バスの窓から

信号待ちで止まったバスの窓から 人の流れを眺めていた 隣の車線のバスの 窓際にいる女の子に ふと 目がとまった 横顔が娘にそっくり 口をポカンとあけたところなど 特に ムコ殿の赴任地にいるので ここにい居るはずはないし それに若すぎる 中高生のころの 娘の顔…

取りあえず 急いで 服の一部分を 縫い止めたい時 例えば スカートのヘムのほつれを直したい時など 針山の針に通っている糸は 反対色の事が多い 通夜のため 慌てて着たスカートのウエストが合わず 急いで 前カンの位置をずらす時など 針には カタンの白糸ばかりが通っていて 目を…

洗濯ネット

倉庫の整理をしたいのだが 周りに草木が多く この季節は 蚊が多い 防虫スプレーを吹き付けていても 顔や耳たぶを 刺す 紗で 頭をすっぽり包む 帽子を作ったらいいのだが そうするほど 価値ある作業でもない ためしに 帽子の上に 大判の洗濯ネットを 被ってみた 肩…