小路(こみち)のブログ

趣味の絵やその他日々感じたことを綴っています

空蝉

一回り年下の友人が亡くなられた

入院して三か月も 経たずのことだった

一緒にお茶を飲んで別れた者たちには

信じられない出来事だった

病院嫌いで 検診を受けるのも敬遠していたと

後で聞いた  

 

夜 北側の網戸に 羽音もたてず蝉がとまっていた

それは 理由もなく彼女をおもわせた

朝 網戸に蝉は無く 南側のベランダに毛布を抱えて出ると

目の高さに 昨夜の蝉と思われるのが

羽の模様を浮きあがらせるようにとまっていた 

彼女が別れをつげにきたのだ と私は思い込むことにした

次にベランダに出た時 蝉の姿はなかった

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仮の話

夜中目が醒めて なかなか寝付けない

 宝くじに当たったことでも夢想して

 眠りにつこうと思った

 買ってもいないが 3億円当たった事にした

 

さて 誰にあげようか

 次々に身内の顔が浮かんだ 

 我が子にやるのは当然だが 親類のA子には沢山あげたい 

 B子や C男には やりたくないな

 親類の誰彼を取捨選択しているうちに

 あることに気づく

思い浮かぶ顔の中に 夫の身内がいないのだ

 夫の親類には お世話になった人達が沢山居り

 親しく付き合ってもいる

 それでも ものを分け与える時は

 血の濃い者の方に 心がかたむいているのだ

 

公平無私と自認していたつもりが

 無意識のうちに偏りの中にある自分を見つけ

 これは 亡き夫に知られたくないことと思った

 

 

 

 

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