小路(こみち)のブログ

趣味の絵やその他日々感じたことを綴っています

日常の風景

バスの座席にかけていると 途中から乗って来た女性の 傘の先と バッグが 私の肩や肘に 触れたり 触れなかったり イヤホンで何かを聞いている女性の わき腹をつついて 「すみませんが 傘が 当たるのですが」 と言った。 女性は慌てて 傘とバッグを持ち替えた 私が10…

いただき物

妹の家に行った 絵の額が部屋のあちこちに 懸けてある 水彩 油彩 墨 岩彩 いろいろ 私の絵もある 何となく 統一感がない 絵を貰って 困っているのだろうと それとなく聞くと そうだ と言う 貰って 飾らない訳にはいかないので 懸けている くれた人が来た時 …

切り抜き

切りぬいておけばよかったと 後悔せぬように これは と思った新聞の連載小説は 始まりから 切りぬいている。 切りぬき用のカッターは 決めているが 使っていくうちにだんだん刃先が鈍くなり 力の入れ加減にコツがいるようになる その時が替え時だ。 新しい刃は あ…

PM2.5

五月というのに 薫風も青空も 見ることが出来ぬ日々がつづく 特に 昨日は10キロ先の山の稜線は 灰色の霞?の中に溶けこんで 山容も見えなかった 春霞の正体が 黄砂と知って 興ざめしたのは この間のことなのに 新たに現れた PM2・5という物質が 体に影響ない…

すっかり怠け者になった自身を 叱咤して 桜 の下図がやっと出来た。 知り合いより ”桜の小枝をおすそ分けするので 取りにくるように" と 言われたのが3月27日。 その日のうちにスケッチするつもりが、同時に届いたのが息子からの宅配便。 幼稚園入園式までに 至…

ゴミ出し

月に一度の 不燃物回収の日は 朝から気分爽快だ。 たまった 空き缶 ビン その他 一掃したいガラクタを 市指定の袋に つめると それだけで 寿命が一日のびた気分。 それなのに 倉庫の前まで出して 準備していた袋を 10mほど先の ゴミ置き場へ 運び忘れて 一ヶ月を…

バスの中で

中心街に用があって バスに乗った 途中のバス停で 杖をついた 足元の覚束ない 老婦人が乗って来て 前の座席に座った やがて バスは高速を走りはじめる。 老婦人がたち上がった 降りると言い出す。 側に立つ人が なだめながら 何ごとか聞いている。 私も 「何処…

強風

気がつくと 腕に掛けていた 合繊の手提げ袋がない。 さっき顔見知りと 挨拶を交わした時 腕を滑り落ちたのだ。 空袋だったので重さの感覚がなかった。 振り返ると 二十メートルくらい 後ろに 風をはらんで パタパタしている 私の黒い袋が見えた。… 病院で診察をす…

骨折

突然 行きつけの ヘアーサロンの先生から 電話があった。 ”骨折して入院したので 一ヶ月休業します。” サロン と言っても ”先生” が何役もこなす パーマ屋さんだ。 ゴミ出しの日 一度に済まそうと 何袋も抱え上げた時 ボキッ と音がして そのまま入院 になった由。 みんな …

PM2.5

窓のガラスに 雨のあとが まだらに残っている。 なぞると 指先にうすく粉末がつく 黄砂か PM2.5 の飛来か このところ 外階段の 手すりの感触が 気になっていた。 暮に磨いたガラスが よごれるには 速すぎる。 空気中に漂っている微粒子を 私達は 知らぬ間…

遺産

長く療養中の 老婦人が亡くなられた。 葬儀も 淡々と穏やかなうちに終わり お身内を残して 帰りかけていると 見知った顔が話しかけてきた。 老婦人が 小金持ちで 遺産相続については 一切決めていなかった由。 うちの子達は 皆んな良い子ばかりだから 遺産で…

米の味

以前 米屋をしていた 知り合いに新米をいただいた。 [山付き]の 美味しい米 との事 山麓の田は ミネラルが多く含まれているのだろうか 素人には 海辺か山辺か 味の見当もつかない。 新米にも 品によっては混ぜ物もあるらしい 炊きあがるにつれ 家中に 馥郁とし…

患者様

月に一度 血圧の薬を貰いに病院へ行く 患者様にお知らせ.......と 貼り紙がある。 患者様待合室があり 患者様トイレがある。 ( 様 )も見慣れてきたが ほかに何か言い方がないかと いつも思う。 ( 殿 )では厳しいし ( 各位 )では仰々しい。 ( 氏 )( 君 …

くちこみ

今晩なんのおかずにしようと スーパーの売り場をあるいていると 「鰯のぶつ切りと大根の 汁ものは 美味しいよ」 と ふたり連れの女性が 話している。 何となく いわしを カゴのなかに入れた 売り場をひと回りして 大根も カゴのなかに入れる ついでに白菜も入れて…

バスの中で

車窓から 農家の庭先の 葉がおちた枝に 柿の実が鈴なりになっているのが みえる。 人手がないのか 実をほしがる人も いないのか。 はたまた 渋柿なのか。 老夫婦が 乗って来た。 「 父ちゃん そこが空いとるよ 」 ” 父ちゃん ”は 妻にすべてをゆだねたように…

運転免許

65歳になる知人が 今月 車の運転免許をとった。 ご主人に先立たれて 移動の不自由さのあまり 必要に迫られてとの事。 練習中 あなたなら 必ず通る と 教習官に言われた由。 運転適性検査で 気が短い と 書いたとか。 予想通り 一発で通り 彼女は意気軒昂だ。…

認知

近所に 無愛想な柴犬がいる。 通るたびに ”エス! エス!” と こちらから笑いかけても よそを向く ある時は 用も無いのに 鎖をガチャガチヤ鳴らし 無視する。 ある日 めずらしく ”エス ” の吠え声がするので のぞいて見ると チラシの ポステイングの人が 回っていた。 そこで…

横断歩道で

気がつくと まだ青味の残る空に 三日月がかかっていた。 山の端は 胡粉に淡く桜色を置いたようにあかるく みなれた山のかたちを 浮かびあがらせている。 三日月の下方 つかず離れずの位置に 光るのは金星か それくらいの 微妙な距離がとれなくて 若い時は 徒…

残響

地域の文化祭に参加した。 様々な演目の中に 大正琴の演奏があった。 [潮来 花嫁さん] の曲が ホールの中にビンビン響き渡る。 私の小さな脳みその中も その旋律でいっぱいになった。 それから 一日たっても [潮来 花嫁さん] の曲が 頭の中で鳴っている。 (ギッ…

鵲 ( かささぎ)

聞きなれない鳥の声に 外を見ると 電柱の上に 2、3羽の鳥がいる。 鳩よりは すらりとし 胸毛が白く尾がピンと長い。 1羽が芝生に降りて ゆっくり歩きまわる。 小さい1羽もその後をつずく。 貝殻を打ち合せるような鳴き声は カチガラスか 電柱の1羽の声に2羽は飛…

ヤモリ

ゴミを捨てに行って 部屋に戻ると カーテンの陰から チョロッと壁をはしったものがある。 ゴキブリ かと どきっとする。 でも たしか足が 4本見えたような気がする。 ヤモリだ ヤモリにちがいない。 古新聞をかさねた陰に はいったはず そっと覗くが いるはずもない。 なにか …

ごみ

顔を洗おうと 洗面器に水をとった。 小さなゴミが浮いている 両手ですくい取るが 指のあいだから すり抜けて 逃げまわる。 ゴミをよけて 顔を洗おうとすると 手のなかに寄ってくる。 左手でゴミをよけ 右手で苦労して顔を洗う。 こんなのを 有縁 とも 腐れ縁と…

網戸の掃除

南向きの窓の 網戸は 雨に洗われることが多く 汚れがすくない。 北側のは 気がつけば 埃にまみれている。 北風がよく入るせいもあるが 掃除の手抜きの結果だ。 手抜きついでに 今度 雨続きの予報が出たら あみ戸をはずして 雨に晒すことにしよう。 にほんブ…

炒めもの

炒飯や きんぴらごぼう など 炒めものをすると 飯粒や ピースや 牛蒡の 何切れかが 勢い余って 鍋から飛び出し 床に落ちたり レンジの隙間に入り込んだりする そんな時 必ず 拾い上げ 丁寧に洗い もとに戻す。 一つ ひとつの 食材に 役割を全うさせてやりたい気…

背(せい) の丈

孫たちが 来るたびに 目盛りを刻んだ紙の テープに、 背の高さを 標していた。 壁に貼ったそのテープが はがれかけたのを 裏打ちして もとに戻す。 「もう 160センチになったヨ 」 と デンワの孫の声。 110センチを 超えるあたりから 競うように伸びるのが速くなった あと…

雀の宿

夕暮れどき 北の空に向かって 矢のように飛んで行く 黒い 点々 ・・ それは ねぐらに帰る 雀の集団だ。 郊外の 田圃のあたりから なぜか 明るい市街地の 街路樹の繁みをめざす。 途中には 公園も 住宅の木々もあるのに わざわざ 車の行き交う場所をねぐらに…

アリの行列

近頃は 殺虫剤の性能がよくなったのか 蟻の姿を見かけない。 まして アリの行列などは 昭和50年代を境に 見たことがない。 こども達が小さかった昭和52~3年頃は 蟻が家の中を 勝手に徘徊していた。 ある日 屑籠の中の 子供の残したラクトアイスのカップの蜜に アリがむ…

夕顔

7月の終わり頃 通路の脇に 朝顔と夕顔の種を 蒔くと云うより 散らしていた。 猛暑のため 全部だめになったかと 思っていた。 8月の終わりからの雨続きで 今は10センチくらいに伸び 葉も5~6枚ずつついている。 葉の様子を見ると 夕顔らしい。 遅ればせながら …

ミニ菜園

腰を痛めて わずか一坪の花壇を耕しあぐね 「雑草を植えています」と 近所に挨拶していた。 見かねた近所の人が 代わりに花壇を管理してくださり 今は季節の野菜が植わっている。 時々 うちのドアのノブに時季の野菜が掛かっている。 それは ミニトマト5個だったり …

積乱雲が幾重にも立ち上がる 珍しい夕焼空をみた。 西洋絵画によく見かける 異様にはっきりした 黄金の雲の輪郭線 鎮まる 白 黒 青 茜色の雲の峰。 日が落ちるとそれは雷鳴と雨に変わった。