小路(こみち)のブログ

趣味の絵やその他日々感じたことを綴っています

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

患者様

月に一度 血圧の薬を貰いに病院へ行く 患者様にお知らせ.......と 貼り紙がある。 患者様待合室があり 患者様トイレがある。 ( 様 )も見慣れてきたが ほかに何か言い方がないかと いつも思う。 ( 殿 )では厳しいし ( 各位 )では仰々しい。 ( 氏 )( 君 …

くちこみ

今晩なんのおかずにしようと スーパーの売り場をあるいていると 「鰯のぶつ切りと大根の 汁ものは 美味しいよ」 と ふたり連れの女性が 話している。 何となく いわしを カゴのなかに入れた 売り場をひと回りして 大根も カゴのなかに入れる ついでに白菜も入れて…

バスの中で

車窓から 農家の庭先の 葉がおちた枝に 柿の実が鈴なりになっているのが みえる。 人手がないのか 実をほしがる人も いないのか。 はたまた 渋柿なのか。 老夫婦が 乗って来た。 「 父ちゃん そこが空いとるよ 」 ” 父ちゃん ”は 妻にすべてをゆだねたように…

着るもの

小学生の頃の 友だちを思い出すとき 必ず着ていた服まで ありありと 浮かんでくる。 みんな1シーズンに 1枚か 2枚の服しか 持っていなかった。 2年間同じ服を着続ける事は ざらで 姉弟の多い子は お譲りばかりだった。 女の子は絣のモンペが 普段着で 私など よそ…

運転免許

65歳になる知人が 今月 車の運転免許をとった。 ご主人に先立たれて 移動の不自由さのあまり 必要に迫られてとの事。 練習中 あなたなら 必ず通る と 教習官に言われた由。 運転適性検査で 気が短い と 書いたとか。 予想通り 一発で通り 彼女は意気軒昂だ。…

古本

書店で古本市をやっていた。 朽葉色に変色した雑誌が ¥3,000 ¥5,000 の値が付いていた。 同じように変色したのなら うちにもある。 父の本棚から 拝借したまま 私のものになっているのが。 もしかしたら あの本も 値打ち物かもしれない。 うちに帰って 本…

捨て時

指先が動くうちに 何枚の服が縫えるか 粗々計算して ため込んでいる布地を選別した。 20代の頃に買った生地まである。 気に入っているわけでもないのに 捨てられない。 その生地を前に いろいろデザインを考えているうちに 50余年が過ぎた。 1回の選別では 捨…

認知

近所に 無愛想な柴犬がいる。 通るたびに ”エス! エス!” と こちらから笑いかけても よそを向く ある時は 用も無いのに 鎖をガチャガチヤ鳴らし 無視する。 ある日 めずらしく ”エス ” の吠え声がするので のぞいて見ると チラシの ポステイングの人が 回っていた。 そこで…

テイッシュの箱

もう 3~40年前のテレビドラマの 一場面だが 今でも記憶に残っている映像がある。 何処にでもある 家庭の居間の場面。 茶箪笥やテレビやコタツや散らかった新聞などがある中で 5個組のテイッシュペーパーが 部屋の隅に置かれていた。 それが雑然とした 部屋の様子をぴったり…

横断歩道で

気がつくと まだ青味の残る空に 三日月がかかっていた。 山の端は 胡粉に淡く桜色を置いたようにあかるく みなれた山のかたちを 浮かびあがらせている。 三日月の下方 つかず離れずの位置に 光るのは金星か それくらいの 微妙な距離がとれなくて 若い時は 徒…

サーターアンダギー

沖縄出身の人に サーターアンダギーの作り方を習った 習うのは 主婦4~5人 分量のメモは 若い人にまかせて 私は手順だけを見る。 良く理解はできるが 忘れるのも速いので すぐ作ってみた。 団子に丸めるには 生地がゆるすぎて失敗 スプーンですくって 揚げた。 長いのや…

ふる里

故里の祭りに行った 故郷のめまぐるしい 変貌の中で 変わらないのは 囃しの笛の音 海や山ひだの重なり 坂の傾斜と道の曲がり具合 人の言葉の訛り くらいか。 父や母 幼友達の 面影を求めて 毎年この時期になると 帰心がつのって ふる里に戻る。 そして すで…

親と子

息子が 「お母さん これに 生年月日書いて」 と たいして重要でもなさそうな 書類をわたす。 「あんた 自分で 書いたら」 と 言おうとして 息子は私の生年月日を知らないのだ と気がついた。 生年月日は 私が国民学校に入学した時 生まれた順に 身体検査を受…