小路(こみち)のブログ

趣味の絵やその他日々感じたことを綴っています

2015-01-01から1年間の記事一覧

蝌蚪 ( かと ) とは おたまじゃくしのことで 春 の季語だとか ある人が 文化祭で展示してある 短冊の 蝌蚪の句を見て 「 この人は初心者でしょうね 」 といった 初心者は珍しい語句を知ると 使ってみたくなるものらしい 兄が短歌をかじりたての頃 ” なゐ ”…

目尻

友人が 「 こんなものが出てきた 」 と 20年くらい前の私達の写真を持ってきた 4~5人で写っているが みんな若い 第一に 皮膚がぱんぱんしている 私も 今よりは それなりに若く見えるのは 目尻が上がっているせいだ 皮膚に緊張感があったのだ 実家の 座敷の…

道路

市の中心部へ行くのに バスを利用しているが 間に何ヶ所か バスの離合に不便なところがある ほんの2~30メートルの距離なのだが バス2台が重なると どちらかが田んぼか畑に落ちる道幅なのだ そこで 向こうにバスの姿が見えると どちらかが 片方のバスの通り過ぎるのを…

毛玉

よく着る好きな服にかぎって 毛玉が出来易い 袖口 肘 バッグの当るところ など 摩擦のおこる場所にできるので仕方がない あるテレビドラマで 貧乏を表現するのに 俳優に毛玉のいっぱい付いたセーターを着せていた それを見て以来 なおさら毛玉に気をつけるようになっ…

石油ストーブが登場するまでは 火鉢は家の中で重要な置位を占めていた 炭火や練炭火鉢など いろいろあったが ウチでは上がり框のところに 大火鉢が置いてあって 部屋に上げる程でもない来客があると それに炭をついで もてなす 客の相手をするのは 大方 父だっ…

雲の色

古い日本家屋の冬の寒さは 今では想像出来ないくらいだ 雨戸 ガラス戸 襖をしめても 隙間風は何処からか入って来る 寝る時は 枕元に屏風を立てて寝た 半間二曲の枕屏風で 四寸角くらいの色紙が 散らすように貼ってあった 色紙には雲の絵に みみずがはったよう…

母や叔母は 祖母のことを ( おっかさん )と呼んでいた 祖母は 曾祖母のことを ( かかさん ) と呼んでいたようにおもう かかさん とか おっかさん と言えば時代劇を思わせるが 明治28年生まれの祖母の頃は 庶民の言葉だったのだ 戦後 親類の者が 外地から…

インプラント

同年代の知人がインプラントの施術をうけた 親類に歯科医もいて装着の検討もしたようだ 今は仮歯の段階だが そこまでで 前歯1本で40万掛かったという さらに 正式な歯を入れて その後しばらく通院観察を 加えれば プラス40万くらい 掛かるという 今迄 頑張って働い…

ゴミ出し

倉庫があふれてきたので 整理しようと 生協でノコギリを買った 絨毯の古いのを持て余していた 細かくしてゴミに出せる 何でも切れると書いてあったが さすがに茶碗などは切れまい 風呂の簀の子の壊れたのなど 切れそうだ 息子に切るのを頼んで 対話のきっかけを…

ひと言

三十も半ば過ぎたころだったろうか 子供が同じクラスの母親と 親しくなった 子供のことで相談したいことがあって 「 私 ちょっと 問題を抱えていてね 」 と軽い気持ちで言うと 間髪をいれず 「 離婚?! 」 と 聞き返された 彼女の目のかがやきを見て あっけに…

テレビで アウシュビッツの生き残りの女性の証言 を見た こたつに入って 寝転んで見ていたが 次第に 起き上がり 背筋を伸ばしていた 生き抜いた女性の 意志の強靭さにうたれた 生死の境を生きた人は どこか吹っ切れた強さがある ここ数日 疲れてゴロゴロしていた はじ…

バス で

バスに乗り込むと 乗客の大半は高齢者の様子だ 席に座る 次の停留所で 御高齢のおばさんが 杖をついてステップを上がってきた 席を探して座る しばらくして そのおばさんが 「あ、 間違えた 次のバスに乗るんだった 」 と声を発する バスは素知らぬ顔で進む ど…

棒杭(ぼうくい)

友人のA子が 憮然とした顔つきでいるので 訳を聞いた 誰かが 彼女を軽んじる 発言をしたらしい A子は 「あんな人に バカにされたのが 腹立たしい」と言う 以前 彼女から聞いた話を 思い出し 言ってみた “ 河口に立っている棒杭は 水の干満で頭を出したり 没…

中古本

友人が 中古の文庫本を 100円で買える店を教えてくれた いつも素通りしていた店だ 客も多かった 何冊も抱えている人がいた 100円コーナーを丁寧にみて 一冊買った 新刊を買う気が失せた 買い取りもしている 今度子供たちの古いマンガを持ち込もうかと思った にほん…

期日前投票

友人が言った 「 今度の選挙は 絶対 期日前投票にいく 」と 「 それはまたどうして 」と聞くと 「 この間の選挙当日 投票所に行くと 会う人 会う人夫婦連れで 見たくもないのに 目について 腹立たしくて仕方がなかった 」 と言う。 彼女は 夫をなくして 5~6…

近所の猫をスケッチしようとしたが 人を見れば逃げる 野良だけど この辺りを縄張りにしている すばしっこくて 描けない 諦めてネットの動画をみて 絵になりそうなのを探した これという型に 出会わないので 合成して描いた 胴長の犬みたいになった 少しずつ太ら…

運転士

バスが なかなか発車しないので気づいた 若い女性が靴先で 座席に蹴りを入れている さっきからする音は彼女のランニングシュウズの音だった 運転士が側に行って やめて座席に座るように説得する 彼女の顔は無表情で 視点がさだまらず 運転士の言葉も聞こえぬかのよう…

年賀状

” 古い年賀状 手紙類を処分しよう ” という記事をみた ウチには 昭和39年以来の年賀状が 年度ごとに一括りされて 桐の箱に収まっている 39年は東京オリンピックの年 長男が生まれた年だ 桐の箱に入っているのは 夫の親類 縁者 夫の友人への 目配り 気配りの証だ …

あじさい

プレゼントされた 新品種のダンスパーテイという 鉢植えの紫陽花を 地面に移して2年 すっかり根を下ろした。 小さいながら海老茶色の花芽が見える 頂いた時は ピンクのはなびらもうすく 可憐な風情だった 移した翌年 これが同じ花かと思うほど 変貌して 葉っぱより 分…

脇役

菜の花の黄色の花びらが可愛くて スケッチしたのを見て 先生が ”花には 主役になるものと なれぬものがある” と 言われる 菜の花は 脇役にしかなれないらしい 牡丹や薔薇 百合 芍薬 は それだけで絵になるそうだ 雑草ばかり描いている画家がいる 雑草も 草むらに…

晴れた日

晴れた日が好きだ。 誰だったか ”雨の日が好き、雨の音を聞きながら本を読むのが好き” と言った人がいた。 半ば屈折した 半文学少女だった頃は 同感しただろうが 今は 体の方が 単純明快に 晴れた日を好む 窓を開け放して 部屋中のほこりを はたき出す。 つ…

姿勢

近所に 長年踊りを習っている知人がいる なんといっても 姿勢が良い 顔はともかく 背筋が伸び 歩き方から美しい かたや 私は若い頃から母に 背中を伸ばせ と 言われつづけてきた 背をまるめ 肘をつくのが カッコ良いと思い込んでいた 雑誌の文士の写真で そ…

今年

きな粉餅を ひとりで食べながら 計画をねる 今年はなすべき事が沢山ある 楽しみながら 一つ一つ片付けていきたい ぐずぐずと 悩まないで思い切ること 一日一日をきちんと 終わらせたい 八十歳近い絵の仲間で スケッチ旅行に出掛けたひとがいる 一週間かけて 各地…

親子

新しい年も始動し始めて何日めかに 息子と言い争いをした 息子の些細な言動がカンに触った 何年ぶりか 何十年ぶりかの 怪事(快事)だ 気がついたら 抱えていた餅の箱をドンと落とし テーブルのボウルを掴んで 流しに投げつけていた ボウルの黄粉が飛び散って 辺り…