新しい年も始動し始めて何日めかに 息子と言い争いをした
息子の些細な言動がカンに触った
何年ぶりか 何十年ぶりかの 怪事（快事）だ
気がついたら 抱えていた餅の箱をドンと落とし
ﾃｰﾌﾞﾙのﾎﾞｳﾙを掴んで 流しに投げつけていた
ﾎﾞｳﾙの黄粉が飛び散って 辺りが きな粉だらけになった
何秒か双方どなり合って
ﾌﾄ ふたり共 会話がかみ合っていないのに気付き
正気に戻った
息子は自室に引っ込んだ
私は黄粉餅を作ろうと 砂糖をたっぷり調合したばかりだった
笑いがこみ上げてきた
言いたいことを言って すっきりした。
息子も もやもやをはき出して ｶﾞｽ抜きをしたはずだ
死火山だってマグマが溜れば噴出するのだ
私は 自身を思慮分別があると思っていたが
このくらいの事でｷﾚﾙとは
まだまだだ
これでは当分死ねない
似たもの親子だ きな粉を掃き取りながら
冷戦が続く 予感がした
