夜中目が醒めて なかなか寝付けない
宝くじに当たったことでも夢想して
眠りにつこうと思った
買ってもいないが 3億円当たった事にした
さて 誰にあげようか
次々に身内の顔が浮かんだ
我が子にやるのは当然だが 親類のA子には沢山あげたい
B子や C男には やりたくないな
親類の誰彼を取捨選択しているうちに
あることに気づく
思い浮かぶ顔の中に 夫の身内がいないのだ
夫の親類には お世話になった人達が沢山居り
親しく付き合ってもいる
それでも ものを分け与える時は
血の濃い者の方に 心がかたむいているのだ
公平無私と自認していたつもりが
無意識のうちに偏りの中にある自分を見つけ
これは 亡き夫に知られたくないことと思った