名前
40数年前 長男が生まれた時は 時間切れで
平凡な名前しか つけられなかった
次男の時は知恵を総動員して
良い名前をつけようと ふるいたった
父が ” 徳二 ” はどうかと言う
なんでも 成功者の名だとか
そんな 爺さんのような名前は かわいそうだと
候補から外した
だれも付けていない 清新な名前をつけた
幼稚園 小学校の時は あまり気づかなかったが
中学 高校になると 同じ名前が多いのを知った
同音異字になると それこそ無数にいる
誰にも相談せず 自分たちだけでつくり上げたつもりの名が
平均的な名前だったことに 軽いショックをうけた
私は無意識のうちに その時代の価値観のなかに
浸かっているのだ と その時思った
私の常識は 大丈夫だろうか 大勢のなかに
流されているだけではないか
時々 立ち止まって 見直している