小路(こみち)のブログ

趣味の絵やその他日々感じたことを綴っています

或る知り合いが 新築マンションに移られた。 何人かでお宅拝見に伺う事になり ここは身なりを整えてと 特別の時しか履かない ヒールのある靴を履いて出かけた 見晴らしの良さ 最新の設備の整った間取りなどに驚き しばし歓談して 辞した 家に着き 靴を脱いで…

お婆さん

区役所の待合所の椅子で もらったパンフレットを読んでいると ( おばあさん! 受付の人が呼んでいますよ )と 私の肩をたたいた人がいる わたしが かすかに 違和感を覚えたのは その人が私とあまり変わらない年格好だった事と わたしが おばあさん と自覚し…

田舎のバス

親類の法事が故郷のホテルで行われ そこに一泊した 翌朝の 岬にあるホテルから駅迄のバスの乗客は私一人きりだ まもなく高齢の老人が乗ってきた 運転士と顔見知りか 世間話をはじめた また一人老人が乗ってくると三人で話はさらに盛り上がっている 祖父母や …

行動半径

私の祖母は 同じ町内の二丁目から 一丁目に嫁入って来たそうだ 祖母が 生まれた県から 外に出た事は 生涯に四回くらいしか なかったという。 一度目は 十四、五の頃 親族と寺社巡りをした時。 二度目と 三度目は 娘(私の叔母)の結婚で 婿殿の勤務地へ 娘を…

ファッション

箱に入れっぱなしの写真の整理をしていると ミニスカートの写真が出てきた 50年前の私のスナップ写真だ 流行とは恐ろしい 逞しいヒザが出ている ミニのワンピースなどは棚の上に手を伸ばすと 裾はヒザ上15センチになった 周りは皆 ミニスタイルなので恐いも…

健康法

知り合いに カクシャクとした 九十過ぎの婦人がいる いろいろな健康法を実行しているらしい その中の一つが おしゃべりをする ということ と聞いた おしゃべりは 脳を活性化して認知症になりにくい とか なるべく その婦人につかまらない様にしている にほん…

幼児番組

NHKの幼児向け番組に “ デザイン あ ” という映像作品がある 幼児だけでなく 大人も見ていて引き込まれる あ という字が 様々な形で表現され 近頃の映像の技術の進化、 感覚の新鮮さに感心する にほんごであそぼ ミミクリーズ ピタゴラスイッチ など 丁寧に作られ…

むかご飯

知り合いから(むかご)零余子をいただいた 台風が去った後 ほとんどが蔓から落ちていたという これから実が大きくなる時期だと 楽しみにしていたのに と 残念そうだ 粒は小さいが 塩味をきかせた むかご飯にした ピースご飯ともちがう 独特の素朴なあじがあ…

風景の一部

訪問した先で 時々感ずることがある 家の内外に 明らかに捨ててもよさそうな品々が 居座っている と。 家屋敷はひろく それがあってもとくに邪魔にはならないのだが 外から来たものには ガラクタに見える 幼児用三輪車 色の剥げたビニールプール たらい 机 …

ショッピングモールの広い駐車場で 車から降りてくる一団を見ていると 何となく全員の雰囲気が似ているような気がする それが家族であっても 何かのグループであっても その集団の醸し出す空気というものがあるようだ 同じ釜の飯を食った仲間なら似てもくる…

左手

人さし指のすじを痛めて 右手が使えなくなった 片手に掬えるだけの水で 顔を洗うことの難しさは 想像以上だ 左の手のひらにすくった水は 額をぴちゃぴちゃとぬらすだけで 指のあいだから流れてしまう 湯桶にはった水に顔を近づけ 顔の方を動かすことにした …

菜箸

洗面所の台に 菜箸が乗っていた なぜこんなところに と もとに戻しておいた 数日後 下駄箱の上に菜箸があった まもなく犯人がわかった 息子が菜箸で 背中を掻いているのを見た

年月

敬老の日の集まりにはじめて参加した 年長の婦人が 昨年は70歳以上が参加できたのだが あまりに人数が多くて身動きも出来ないくらいだった 今年は80歳以上に変更になったので 丁度よい人数 と言われる 40数年前の若さが変貌した住人の 誰彼となく挨拶をかわ…

サザエさん

美容室の本棚にサザエさんの バックナンバーのそろった 漫画のコーナーがあった 頭を扱ってもらいながら その一冊を読んでいると 笑いの面白さとはちがった 見どころを発見した 昭和二十年代の風物 家具調度類 台所のこまごました道具類 笊 布巾掛け ガスコ…

空蝉

一回り年下の友人が亡くなられた 入院して三か月も 経たずのことだった 一緒にお茶を飲んで別れた者たちには 信じられない出来事だった 病院嫌いで 検診を受けるのも敬遠していたと 後で聞いた 夜 北側の網戸に 羽音もたてず蝉がとまっていた それは 理由も…

仮の話

夜中目が醒めて なかなか寝付けない 宝くじに当たったことでも夢想して 眠りにつこうと思った 買ってもいないが 3億円当たった事にした さて 誰にあげようか 次々に身内の顔が浮かんだ 我が子にやるのは当然だが 親類のA子には沢山あげたい B子や C男には …

蜘蛛

壁の隅に蜘蛛が張り付いているのに気付いた まだ 大人になりたてくらいで ひ弱そうだが 蜘蛛はクモだ 見ないようにして 離れた 息子に言って 始末してもらおう 用事に取り紛れて クモのことを忘れていた 「おかあさん ゴキブリがおった!」 用のある時以外 自分…

習う

絵を習う ということについて 作品を1枚仕上げる のは目的に違いないが ただ 枚数を沢山描き上げることばかりを競うのは もったいない気がする 一枚の絵が完成するまでの過程をゆっくり楽しむために 月謝を払っていると思っている 完成した絵を見るのは嬉し…

川鵜

スーパーへの買い物の途中 川っぷちを歩いていると 雨の中 柵の側に立って私を手招きしている人がいる 顔見知りの奥さんだ 近寄ると川底を指差し 興奮した声で 「見てみて! 鵜が魚を獲っているよ」と言う 水の中から ほっそりとした黒い首が現れた からすより…

捨てるもの

毎日 何かを一つは捨てる を実行している 焦って一度にきれいにしようとしても無理と つくづく思う 遺しても誰も使いはしない物 ゴミとしか見えない物から始末する とりあえず 対象になるのは 裁ち残しの端布 裏地 芯地 古い型紙 また使うかもと古い服から取…

雑炊

私が4~5歳くらいの頃だったろう 祖母と二人で 祖母の姉さんの家を訪問したことがあった 姉さんという人は 裁ち台を前に縫い物をしていた 側に 長火鉢があり五徳には小鍋がのっていて 何かが ぐつぐつと煮え それがいい匂いをしていた 昼餉の雑炊をつくって…

神経痛

坐骨神経痛というものを患ってから 体に関して認識を改めた 体の夫々の部位に無駄なものはない という事 体の各機能が微妙なバランスで働いていること 普通に動けることが どんなに希有で有難い事かを 思い知らされた ウェストから下の下肢が 触るだけで 溜まった電…

名前

このところ テレビ欄に書いてある人の名前が わからない 名前が読めない 勝手に読めるように読む 以前から読みにくい名は多かった 今は 更に増えて増殖していく 名前というものは 簡明なのがよい 誰でも読めるものでないと用をなさない 昔話に (長い名の長助…

お荷物

絵も描き続けていると 下手なりに たまっていく 額に入れると見栄えはするが かさばる一方で 押入れの中は額の箱だらけになってきた 家の中をみても 絵を飾る 雰囲気ではない 絵の始末の仕方を 友人が考えてくれた 素人の絵でも 材料費だけの 3000円位なら…

後回し

つい 後回しにすることの数々・・ 取れたボタンの付け直し 洗濯機のクズ取りネットのクズの始末 気の張る人から届いた贈答品へのお礼状 達筆な人への返信 同窓会への寄付 切り抜くつもりの新聞記事 マイナンバーカードの申請 三日分の飲水と食糧の備蓄 スーパー…

向かいの屋根のアンテナに カラスが二羽飛んできてとまった 同じ大きさくらい 親子か 夫婦か きょうだいかと 何となく見ていると 一羽の方が しきりに相手の首筋のあたりを つついている 子が親に甘えているのか 親が子の面倒をみているのか 又は どちらかが 愛…

普段着

大雨で避難所へ集まっている人達の映像をテレビでみる それぞれきちんとした身なりをされているので 事前に避難に備えている様子がわかる これが 突然 今すぐ避難 という事態になったら 私の場合 大慌てするだろう 私は掃除 洗濯 草取りなど 家事一般をする時…

飼犬

近頃 気が付いたのは 犬の散歩をしている人が減っていること この間まで 朝夕 住宅の周りの道は 行き交う犬と飼い主との 交流の場のようだった 子供達が巣立った後の住宅街は しばらくは 犬と初老の飼い主が いたわりあうように散歩していたが 犬が寿命を全…

ピアノ

知人は 60歳を過ぎてからピアノを習い始めた と言う 子供の時 周りの子が いろいろ習い事をしていた時 自分だけ 家の仕事の手伝いで 習う事ができなかった.... ピアノを習っている子が羨ましく それが憧れとして忘れられずに残っていた と 自由気ままの身になっ…

夢の分析

変わった夢を見た 数十年前に亡くなった大叔父が現れて ( 俺の編んだ毛糸の手提げ袋を知らないか )と言う ◯や△のアップリケをしているという ところが私は その袋の在りかを 何故か知っていて ( そんな袋は見たこともない ) と言い合っているところで目が覚…